マンション再生Q&A

ここでは、マンション建替えに関して、よくあるご質問にQ&A形式でお答えします。

区分所有法に基づき、区分所有者数および議決権の5分の4以上の決議により建替えることを決定できます。簡単そうに思えますが、実際には、区分所有者だけでなく、そのご家族、賃貸入居者、抵当権者など、非常に多くの方々にかかわる大きな問題ですので、相応の期間と数多くの話合いが必要となります。

会議や勉強会をいくら重ねても具体的に進むことはできません。国土交通省のマニュアルを参考に進めることをお勧めします。
まず、管理組合によって総会承認された「検討委員会」を立ち上げるとよいでしょう。必要に応じて専門家も交えてより具体的な検討を行い、管理組合へ検討結果を提案し、管理組合総会に諮るという手順をとります。

管理組合総会に諮り承認を得ることで、管理費(過半数決議)または修繕積立金(管理規約上、検討費用について使途に含まれていない場合は4分の3決議で規約改正したのち、過半数決議)から検討のために必要な費用を支出することができます。法律や管理規約にそった手続きをきちんと行う必要があります。

マンション再生のための検討開始から建替え完了までには相応の年月が必要です。弊社の実績では、順調にすすんだ場合で、建替え検討開始から建替え決議まで2年かかっています。その後、建替組合を設立し、設計、引越し、解体、工事と3年ほどかかっています。したがって、最初の検討段階から建替え完了まで上手く進んだとしても5年前後はかかることになります。

景気動向やマンション販売状況は数年で大きく変わっていきます。景気が回復してから建替えの検討を始めても、事業完了までその状態が続くとも限りません。検討開始を後送りにしても、古いマンションの劣化は進行します。待っていてもよい結果が得られるという保証はありません。したがって管理組合役員、有志が思い立った時に検討に着手することをお薦めします。

見積り金額だけでなく、実績、体制、業務内容の提案などを考慮して選定されます。選定される過程は公開することが重要です。

建替推進決議(または建替え検討に着手する決議)により、区分所有者の中での建替えの方向で検討を始めることへの意志を確認します。それができた段階で、条件を整理したのちに一定規模以上の現場では、いくつかのマンションデベロッパー(=事業協力者)に協力依頼をすることとなります。選定方法を明らかにし、選定過程を記録しておく必要があります。なお、金額的な条件面だけではなく、区分所有者への柔軟な対応など、さまざまな視点から検討すべきです。

検討着手の段階では、建替え後のマンションのプランや仕様については、白紙です。他の建替え事例では、事業協力者となるマンションデベロッパーから提案され、それをもとに話合いによって決めていくという方法がなされています。

収入のある方は借入基準に照らし合わせた住宅ローンの借入れが可能です。60歳以上の年金受給の方であっても、後述のような高齢者向け返済特例制度(リバースモーゲージ型ローン)を利用 することができます。借入限度額、借入れ条件等は個別に異なります。60歳以上の年金生活の方でも、2000万円を限度額として、住宅金融支援機構(旧: 住宅金融公庫)の「まちづくり融資 高齢者向け返済特例制度」による融資を利用することができます。借入限度額、借入れ条件等については、個別に異なります。

行政に相談窓口が設けられているところがあります。一般社団法人再開発コーディネーター協会でもマンション再生支援を行っています。もちろん、弊社ラプロスでも、ご相談を承ります。